傾聴 ボランティア【子供が安心して話せる場所を「傷ついた心に寄り添い6年」】

毎日新聞にチャイルドラインにいがたのボランティア活動が掲載

傾聴ボランティア活動で6年目を迎えて

傾聴のボランティアを18歳以下の子供に行っている新潟市内の市民団体「チャイルドラインにいがた」の活動が6年目を迎える。
「子どもには話を聞いてくれる場所が少ない。何を言っても説教されず、怒られない、安心して話せる場所を作りたい」と会の代表、小林富貴子さんは話す。
いじめ、引きこもり、虐待・・・。行き場を失った子供たちの心に光をともそうと地道な活動を続けている。

チャイルドラインにいがたは、会社員や学生、主婦ら約40人で構成。
任意で毎週水曜日の午後8時~9時まで新潟市内の事務所に詰めて電話を受付けている。
「そうなの、うん、うん」話は聞くが質問はせずに答えも出さない。
「あなたは誰?」「どこに住んでるの?」などとする子供からの問いには
「言えないルールなの」と話す。
「無責任なようだが、期待させてはいけない。私たちの役割は話を聞く事と小林さんは冷静に言う。
学校や家、心や体のことなどいろいろな痛みをぶつけ言える場所を求める。
その度に答えたくなる気持ちをグッとこらえるという。
「自分がどうしたいかをより大人が喜ぶ方を選ぶ」と小林さん。
親や教師でない第三者として子供の意見を聞き、本当の気持ちを引き出す手伝いをすることが必要だと考える。

失敗から大きな教訓へ

小林さんは一度大きな失敗をした。
ある日、受話器を取った。「いやなことがある」
最初は性別も分からなかった相手はそれだけしか言わなかったが、やがてボツボツと話し始めた。男の子でいじめに遭っていた。
「手口があまりに巧妙で、その子は八方ふさがり。ひどいいじめだった」と小林さんは振り返る。
ところが「逃げようと思わないの?」と思わず口にすると、「はい・・・」としばらく無言になり、ガチャっと電話が切れた。
「逃げられず困っているのに問題を突き付けてしまった。
私たちができる事は寄り添って話を聞くだけ。それを全うするべきだ!」
小林さんはこの時、気持ちを新たにした。
母親から虐待されているという女の子からの電話がきた。
「包丁を向けられた。私なんていない方がよかった」
そう話す言葉にも「うん。うん。」と聞くだけだ。
しばらくして女の子は「お母さんって呼んでもいい?」と言った。
小林さんは母親役になり、「誰かが辛さを感じ分かってくれることが救いなのだ」と感じだ。

対面での傾聴は行わない。
会うと力関係がが生じるからだ。
「どんなに優しくて子供思いの大人でも力の差は圧倒的」と小林さんは思う。
電話を切りたい時に切ることができ、どんな話をしても、本人への評価に一切かかわらない。そんな安心して話せる場所を提供し続ける。

———————–毎日新聞に掲載されました

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