いじめの問題について「いじめ対応 初動が重要」小林富貴子
- 2012/11/11
- メディア掲載
新潟市東区の中学2年の少年(14)が同学年の男子生徒らへの傷害などの疑いで逮捕された。
被害者生徒は学校のいじめアンケートで不安を訴える回答していたが、学校側は事件を未然に防ぐ機会を逃がした。
今回の教訓をどう生かしいじめを防いでいくのか。
子どもの相談電話を受ける「チャイルドラインにいがた」の小林富貴子代表に聞いた。
いじめ対応 初動が重要
いじめの事実確認は難しいケースが多い。
事実確認にこだわり過ぎると、いじめが表面化しにくくなる。
子どもがいじめられていると感じれば「いじめ」だ。
事実確認できなければいじめではないとの認識では、子供を救えない。
いじめの対応は初動が最も重要。
今回はアンケートで不安を訴えた生徒に教論が面談したというが。
教論が「大丈夫か」と聞けば生徒は「大丈夫」と答えがち。
「何とかしよう」という姿勢で適切に向き合っていたのか疑問だ。
行政が対応策として「早期発見」「早期対応」を掲げるのは簡単だが、
具体的な対応は現場任せなのが実情。
教委は現場の意見を吸い上げ、共通認識を持って対策を立ててほしい。
いじめのサインに気付いたら「本当か」と疑うのではなく、「つらかったね」と
寄り添って声をかけるような人材を育てることが大事だ。
教委や学校の今回の対応に問題がなかったのか。
幅広い視点で検証することも考えてはどうか。
近年は子供の友人関係が希薄になり、誰にも打ち明けられずに掴むケースが増えている。
顔を合わせて悩みを話せる人が地域社会に増えて欲しい。