2017/06/11
主催:NPO子どもサポートセンターぽると
共催:新潟県弁護士会・日本弁護士連合会
新潟県弁護士会子どもの日記念行事
ぽるサポ養成講座
思春期は取扱い注意
思春期は男女ともにイライラ期。
過敏に心のセンサーが反応して自分でも制御不可能になっています。
男女とも自分の存在をアピールしたい。認められたいという意識が強くなり、
男子はかっこよくみせたい。「不良=かっこいい」という図式。
女子は男子ほど単純じゃなくて少しひねくれています。
甘えたい。愛されたい。褒められたい。だけど、放っておいてほしい。
この相反する気持ちが混在してこんがらがって自分でもよくわからなくなっているのが思春期女子。だから、扱いがとても微妙。
気分にムラがあるので褒めても怒られることがあるし、こちらから近寄ると「キモい」と嫌がられたりすることもたびたび。
思春期女子に振り回されている
おとなを振り回すのは子どもの特権なのでしょう。
子どもはおとなを振り回す名人です。
赤ちゃんは夜中でもトイレに行っているときでもおとなの都合に関係なく泣いて自己主張します。
思春期は子どもとおとなの狭間ですが、大部分はまだ子どもであると捉えた方がよさそうです。でも、子ども扱いはNG。
そして、「どうしたらいい?」と相談されたからと言ってアドバイスしたらうざがられるのがオチ。
また、言動が過激な場合も多い時期で挑発的な態度、トゲトゲしい言い方なども特徴です。
おとなは彼らの挑発にまんまとはまって振り回されて消耗してしまいます。
思春期の接し方NG集
男女共通してお説教は大嫌い。
おとなの体験談「昔は○○だった」はうざがられるだけ。
「脅し」のコントロールは逆効果であることを知っておきましょう。
「△△したら××になるよ!」
脅されたことを気持ちよく受け入れられることはありません。
そして、叱られ慣れている子どもたちは禁止事項をサクッとスルーする技を身についているのでただ禁止するだけでは効果は期待できません。
叱る理由に「あなたのため」というフレーズは地雷なので使わないようにしましょう。敏感な子どもたちは「あなたのために」のフレーズの中に保護者や指導者の「安心感のため」も含まれていることをちゃんと感じ取っています。
思春期女子との上手いコミュニケーションの取り方
- 1. 雰囲気づくりできっかけを逃さない
- – 時代感覚や興味関心のギャップを埋めるために情報収集する。
- 2. 使っている言葉の定義を合わせる
- – 同じ言葉でも意味がズレていると話しが噛み合なくなるので確認作業をしながら会話をすすめる。
- 3. アドバイスのタイミングを見定める
- – 自己正当化している場合はまだアドバイスのタイミングではないので客観視ができるような会話を心がける。
- 4. 聴き上手は話し上手
- – バックトラッキングスキルを活用して会話を促進する。
子どもとの良好なコミュニケーションの基本は「聞きたいことを聞くのではなくて相手が話したいことを聴く」会話の主導権を子どもに渡すことです。
そのために上述の思春期の接し方NG集を参考に自分の話しの聴き方についてのルールを作っておくと便利です。
子どもとのコミュニケーションで自分が気をつけていることを箇条書きにして心に留めておくことで少々やっかいな思春期女子ともコミュニケーションがとれるようになります。
※客観視ができるようになるためのスキルやバックトラッキング法などの解説は他の記事で紹介します。